NVIDIAとトヨタ自動車は、2025年1月6日のCES 2025(ラスベガス)において、次世代自動運転車開発における包括的な提携を発表した。
主な要点
トヨタの次世代車両にNVIDIAのDRIVE AGX Orinと安全性認証済みのDriveOSを採用
両社の協力関係は2017年に開始され、2019年からトヨタ研究所がNVIDIA技術を活用
NVIDIAは3つの主要システムを提供:
1. 車載用DRIVE AGX(リアルタイムセンサー処理)
2. NVIDIA DGX(AIモデル開発・訓練用)
3. NVIDIA Omniverse(シミュレーション環境)
– 2027年までにContinentalがAurora Driverを量産予定
【編集部解説】
トヨタとNVIDIAの今回の提携は、世界最大の自動車メーカーによる本格的なAI時代への参入を示すものです。この動きは、自動車産業全体のデジタルトランスформーションを加速させる可能性を秘めています。
包括的な開発エコシステム
NVIDIAが提供する三層構造の統合システムは、開発効率を劇的に向上させます。特筆すべきは、Omniverseによる仮想環境でのテストが、実車での走行テストを大幅に削減できる点です。
市場への影響
NVIDIAの自動車部門は2026年度までに約50億ドルの事業規模に成長すると予測されています。すでにBYD、Mercedes-Benz、Volvo Carsなど、多くの自動車メーカーがNVIDIA DRIVEプラットフォームを採用しており、業界標準となりつつあります。
【用語解説】
- DRIVE AGX Orin:
車載用スーパーコンピューター。センサーデータをリアルタイムで処理し、自動運転の判断を行う。
- DriveOS:
安全性認証済みの自動運転専用OS。リアルタイムAI処理と車両システムの統合を実現。
- Omniverse:
物理シミュレーション環境。実車テストなしでAIの学習が可能。
【参考陸】
- NVIDIA Japan(外部)
AI、自動運転、ゲーミング向けGPUを開発する世界的企業の日本法人公式サイト
- トヨタ自動車(外部)
自動運転技術開発に注力する日本最大の自動車メーカー公式サイト
- Aurora Innovation(外部)
トヨタやNVIDIAと提携する自動運転技術開発スタートアップの公式サイト
【参考YouTube】
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