グローバリゼーションは死んでいないが、衰退しており、「グローカリゼーション」が新たな流行語になっている。
ダボスでの世界経済フォーラムの終了時、グローバル経済の状態についてのパネルディスカッションでは、状況は悪くないが素晴らしいわけでもないというムードがあった。多くの国が予想を上回る成績を収め、急激な利上げが米国、ユーロ圏、英国を不況に陥れることはなかった。しかし、中央銀行はインフレを再燃させることなく利下げを行うか、あるいは経済を不況に陥れるほど高い利率を維持するかのバランスを取る必要がある。
グローバリゼーションはまだ終わっておらず、多国籍企業や銀行が世界経済フォーラムに集まること、AIの急速な成長などがその証拠である。しかし、2020年以降の連続するショックにより、グローバル資本主義は変化している。グローバリゼーションのピークは2008年の世界金融危機の頃だったが、その後の出来事が新しいパラダイムを示している。
グローカリゼーションは、グローバルな自由市場でも自給自足の状態でもなく、その中間である。これには、供給チェーンの短縮、国内製造能力の再構築、政府のより戦略的な役割が含まれる。アメリカと中国の関係が悪化する中、アメリカは産業基盤を再構築するために政府の積極的な介入を図っている。
過去4年間の出来事、特にパンデミック、供給チェーンのボトルネック、インフレの急増、ウクライナ戦争により、産業政策がダボスでも汚名を着せられるものではなくなった。ニック・スターンは、強い成長と地球温暖化との戦いの要求が交差する潜在的な甘いスポットがあると考えている。AIは、気候変動の緩和と適応の両方で途上国を助けるためのアクセラレータとして機能する可能性がある。
結局のところ、グローカリゼーションは行動に移されている。
from Globalisation, though not dead, is fading: ‘glocalisation’ is becoming the new mantra | Larry Elliott.