ドナルド・トランプ元大統領が、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に反対する共和党員の最新の例となりました。彼はアメリカでCBDCの公式な計画がないにもかかわらず、デジタルドルに対する強い反対を表明しました。
トランプは、CBDCが政府による絶対的な金銭管理を可能にし、自由への脅威になると主張し、これを阻止すると述べました。フロリダ州知事のロン・デサンティスやビットコイン支持者のヴィヴェク・ラマスワミー、下院のトム・エマー、上院のテッド・クルーズなど、他の共和党の主要人物もCBDCに反対しています。
トランプのCBDC反対は、アメリカの現状や世界の動向を考えるとやや奇妙に映ります。アメリカの連邦準備制度はCBDCの計画を持っておらず、政府の政策としても現実味を帯びていない状況です。しかし、中国やバハマ、ジャマイカ、ナイジェリアなど多くの国々ではCBDCが導入されており、ブラジル、中国、ユーロ圏、インド、イギリスの中央銀行も研究開発段階にあります。
CBDCは、政府の介入に反対し、個人の自由を支持する姿勢を示すための政治的な話題となっています。一方で、デジタルドルの支持者は、プライバシー保護や金融包摂の促進、世界でのドル(およびアメリカの力)の普及に役立つと主張しています。
トランプのCBDCに対する一律の反対は、将来的にCBDCの導入を困難にする可能性がありますが、これはすべて憶測の域を出ません。共和党内でのCBDC反対の一致した動きを考えると、デジタルドルの導入は当面見込めないでしょう。
この記事は、CoinDeskの編集長であるベン・シラーによるもので、デジタル通貨や将来のお金に関する情報を提供するメディアアウトレットであるCoinDeskの記事です。
from Donald Trump Is the Latest Republican to Use CBDCs as a Dog Whistle.