Mozillaは、データブローカーからネットユーザーの個人情報を削除する有料サービス「Mozilla Monitor Plus」を導入しました。このサービスは、190以上のデータブローカーサイトと連携し、他の同様のサービスと比べて2倍の数のサイトと連携すると主張しています。データブローカー業界は、これまで規制が少なく、プライバシー保護に対する対応が不十分でしたが、2018年以降、データプライバシーと保護の要求が高まり、関連サービスや規制が導入されています。
カリフォルニア州では、データブローカーに個人情報の追跡停止と削除を要求する「Delete Act」が導入されました。また、米国連邦取引委員会（FTC）は、位置情報データの共有や販売を禁止する措置を取り、バイデン政権はデータブローカーによるデータの外国への提供や販売を制限する行政命令の検討を始めました。カリフォルニア州のDelete Actが2026年から実施される予定であり、これによりMonitor Plusのようなサービスが不要になる可能性がありますが、カリフォルニア州外の人々もプライバシー保護のために利用できます。Mozillaは、Delete Actの実施を歓迎しています。
【ニュース解説】
Mozillaが、個人情報のオンラインでの取引に対抗するため、有料サービス「Mozilla Monitor Plus」を導入しました。このサービスは、データブローカーからユーザーの個人情報を削除することを目的としており、月額$8.99（または年額$107.88）で提供されます。Mozilla Monitor Plusは、190以上のデータブローカーサイトと連携し、他の競合サービスと比較して、より多くのサイトから情報を削除することを目指しています。
データブローカーとは、個人の位置情報やオンライン行動などの詳細を収集し、それを他のビジネスに販売する企業のことです。これらの情報は、マーケティングや広告ターゲティングに使用されることが多く、プライバシー侵害の懸念が高まっています。Mozilla Monitor Plusのようなサービスは、これらの情報が不正に取引されることを防ぐための一歩となります。
しかし、この問題に対する根本的な解決策は、より厳格な規制と法律によるものです。カリフォルニア州では、データブローカーに対する規制を強化する「Delete Act」が導入され、2026年から実施される予定です。この法律により、消費者はデータブローカーに対して個人情報の削除を一括で要求できるようになります。これは、プライバシー保護における大きな前進であり、他の州や国でも同様の規制が導入されることが期待されます。
Mozilla Monitor Plusの導入は、データプライバシーと保護に対する意識が高まっている現代において、重要なステップです。しかし、個人情報の保護とプライバシーの確保には、法律や規制の強化、企業の倫理的責任の追求、そして個人の意識向上が不可欠です。このサービスは、プライバシー保護のための一時的な対策であり、長期的な解決策には、社会全体での取り組みが必要です。
from Mozilla adds paid-for data-deletion tier to Monitor, its privacy-breach radar.
