Microsoft DWM Core Libraryの権限昇格の脆弱性(CVE-2025-30400)
Windows Common Log File System Driverの権限昇格の脆弱性(CVE-2025-32701)
Windows Common Log File System Driverの権限昇格の脆弱性(CVE-2025-32706)
Windows Ancillary Function Driver for WinSockの権限昇格の脆弱性(CVE-2025-32709)
これらの権限昇格の脆弱性はすべて、攻撃者がSYSTEM権限を獲得することを可能にする。特にWindows Common Log File System Driverの脆弱性については、2ヶ月連続で同様の脆弱性が悪用されており、過去にはPlayランサムウェアギャングとして知られるStorm-2460という脅威アクターによって悪用された事例がある。
特に注目すべきは、Windows Common Log File System(CLFS)ドライバの脆弱性が2ヶ月連続で悪用されていることです。これは、攻撃者がこのコンポーネントに特に関心を持っていることを示しています。過去にはPlayランサムウェアギャングとして知られるStorm-2460が同様の脆弱性を悪用していました。このパターンは、特定のサイバー犯罪グループが同じ攻撃手法を継続的に改良している可能性を示唆しています。
Common Log File System(CLFS): トランザクションログやリカバリのために設計された特殊な目的のファイル(サブ)システム。従来の意味でのディスクファイルシステムではなく、NTFSのようなディスクファイルシステムと組み合わせて動作する論理的な(特殊目的の)ファイルシステム。
Internet Explorerモード(IE Mode): Microsoft Edgeブラウザに含まれる機能で、レガシーIEウェブサイトをInternet Explorer 11ページとしてレンダリングする。これにより、エンドユーザーはブラウザを切り替えたり、すでに廃止されたInternet Explorerブラウザに依存したりすることなく、最新のアプリケーションとレガシーアプリケーションの両方を利用できる。
Zero Day Initiative(ZDI): Trend Microが運営する世界最大のベンダー非依存型バグ報奨金プログラム。セキュリティ研究者がゼロデイ脆弱性をベンダーに責任を持って報告することを奨励するために作られた。
権限昇格(Elevation of Privilege、EoP): 通常のユーザー権限から管理者(SYSTEM)権限に昇格させる脆弱性。これは、ランサムウェア攻撃などでよく使用される。銀行の一般職員が突然、支店長の権限を得てしまうようなものだ。
Storm-2460(Playランサムウェアギャング): サイバー犯罪グループの一つで、ランサムウェア攻撃を専門としている。過去にWindows Common Log File System Driverの脆弱性を悪用してPipeMagicマルウェアを展開し、ランサムウェア攻撃を行った実績がある。