次世代の没入体験を求めるなら、Roto VRが放つ新型電動回転ゲーミングチェア「Roto VR Explorer」は見逃せない。視線追従による自動回転と振動フィードバックを組み合わせた設計は、まるでVR空間そのものと一体化したかのような感覚をもたらす。さらに「Made for Meta 」認定が示すように、その完成度の高さはVRの新たな発展を予感させる。
【製品概要 】
製品名:Roto VR Explorer
価格:799ドル(約12万円)
発売時期:2024年10月から出荷開始
重量:約34kg
対応プラットフォーム:Meta Quest及び外部トラッカー経由で他のVRヘッドセット
【主な特徴 】
ヘッドセット上部に取り付けたトラッカーで視線の向きを検知し、座面が自動で360度回転
座面下部に振動機能を搭載
ケーブルマネジメントシステムを内蔵
高さ調整可能な座面とフットレスト
Meta公式の「Made for Meta」認定製品
【対応ソフトウェア 】
Meta Horizonストアの400以上のゲームやアプリに対応
専用SDK対応タイトルは現時点でDig VRのみ
【企業情報 】
開発企業:Roto VR(本社:ロンドン)
創業者兼CEO:Elliott Myers氏
2024年11月に240万ポンド(約4.5億円)の資金調達を実施
主要投資家:Pembroke VCT(50万ポンド出資)
【今後の展開 】
【編集部解説】
VR体験における没入感の向上は、メタバースやソーシャルVRの発展において重要な課題です。Roto VR Explorer は、視線追従による自動回転機能とハプティックフィードバックを組み合わせることで、この課題に対する新しいアプローチを提示しています。
特筆すべきは、視線の動きと完全に同期した360度回転機能です。 Iron Man VRのような空中飛行シーンでは、視線の方向に合わせて体の向きが自然に変化することで、まるで本当にアイアンマンになったような圧倒的な没入感が得られます。この感覚は、従来のVRゲームでは体験できなかった新しい体験価値を創出しています。
また、座面下部に搭載されたハプティック機能は、bHapticsのようなベスト型デバイスと組み合わせることで、さらなる可能性を秘めています。振動機能をオフにすれば静音性も確保されており、深夜のプレイや集合住宅での使用も問題ありません。
CES 2025では、フルバックレストや各種コントローラーアタッチメントなど、快適性を向上させる改良版が展示されました。また、Roto VR社はモーションコンペンセーション機能の開発も進めており、今後はレーシングゲームやフライトシミュレーターなど、より幅広いジャンルでの活用が期待できます。
教育やトレーニング、遠隔作業など、ゲーム以外の分野への応用も視野に入れられています。特に、長時間のVR作業が必要な用途において、この技術は重要な役割を果たす可能性があります。
Meta(旧Facebook)が公式に認定した製品であることは、VRハードウェア市場における位置づけを示す重要な指標と言えます。今後、開発者のサポートが広がれば、より多くのアプリケーションで活用される可能性があります。
このような物理的フィードバックを伴うVRデバイスの登場は、メタバースやソーシャルVRの発展にも影響を与えるでしょう。より自然な形でのVR空間での交流が可能になれば、新しいコミュニケーションの形が生まれるかもしれません。
【用語解説】
Made for Meta認定 Metaが公式に認定する互換製品の認証プログラム。品質と互換性が保証されています。
モーションコンペンセーション 仮想空間での動きと物理的な動きを同期させる技術。レーシングゲームなどで、ハンドル操作に合わせてシートが傾くような動きを実現します。
視線誘導型移動システム プレイヤーの視線の向きによってキャラクターの移動方向を制御するシステム。Iron Man VRなどで採用されています。
【参考リンク】
Roto VR公式サイト (外部) Roto VR Explorer製品情報、技術仕様、対応ゲーム一覧などが掲載されています
Iron Man VR公式ページ (外部) Roto VR Explorerとの相性が良い視線誘導型移動システムを採用したVRゲーム
【参考動画】