Meta(旧Facebook)が開発するVR/MRヘッドセット「Meta Quest 3」「Meta Quest 3S」向けの「Passthrough Camera API(パススルーカメラAPI)」が、2025年4月30日よりMeta Horizon Storeで公開アプリに正式対応した。このAPIは2025年3月17日から実験的に提供されていたが、SDK v76.0のリリースによりストア配信アプリにも組み込めるようになった。
Passthrough Camera APIにより、アプリはユーザーの許可のもと、ヘッドセット前面のカラーカメラ映像(最大1280×960ピクセル/30FPS、遅延40~60ミリ秒)やレンズ情報、ヘッドセットの姿勢情報などにアクセスできる。これにより、QRコードのスキャン、物体認識、AIによる画像解析など、現実世界とバーチャルを融合したMR体験の幅が広がる。
Meta Quest 3およびQuest 3S向けの「Passthrough Camera API」の正式解禁は、MR(複合現実)体験の進化を象徴する大きな出来事です。これまで開発者はシステムが抽象化した情報しか利用できませんでしたが、今後は“生のカメラ映像”を自由に解析し、独自のAIやアルゴリズムを適用できるようになります。